サーチコンソールのクリック数がアナリティクスのPV数を上回る理由と対策
Googleサーチコンソール（GSC）とGoogleアナリティクス（GA）は、ウェブサイトのパフォーマンスを測定するための強力なツールです。しかし、GSCのクリック数がGAのページビュー（PV）数を上回る現象に遭遇することがあります。今回は、その理由と対策について詳しく解説します。
1. フィルタリングとスパム
GAでは、ボットトラフィックや内部トラフィックをフィルタリングすることが一般的です。これに対し、GSCにはスパムトラフィックが含まれる場合があります。この違いが、GSCのクリック数が多くなる原因の一つです。
2. 異なる計測方法
GSCはGoogleの検索結果から実際にサイトに訪れたユーザーをクリックとしてカウントしますが、GAのPVはページが完全に読み込まれた場合にのみカウントされます。ユーザーがページを読み込む前に離脱した場合、GAにはカウントされません。
3. データのタイムラグ
GSCとGAはデータの更新頻度が異なります。GSCのデータは1～2日の遅延があるのに対し、GAはほぼリアルタイムでデータを更新します。この違いもデータの差異を生む要因となります。
4. タグの設置ミス
GAタグがサイト全ページに正しく設置されていない場合、PVが正確にカウントされません。特にシングルページアプリケーション（SPA）の場合、GAタグが適切にトリガーされないことがあります。
5. ブラウザのプライバシー設定
一部のブラウザやブラウザ拡張機能がGAのトラッキングをブロックすることがあります。この場合、ユーザーの行動はGAに記録されませんが、GSCにはクリックとして記録されます。
6. キャッシュの影響
ユーザーがブラウザキャッシュからページを読み込んだ場合、GAのPVにはカウントされませんが、GSCのクリックには影響を与えません。
7. リダイレクトの問題
リダイレクトが適切に設定されていない場合、GAにはリダイレクト前のURLとして記録されないことがありますが、GSCにはクリックとしてカウントされます。
対策
これらの問題に対処するための具体的な対策を以下にまとめます：
- タグの設置確認: GAのタグが全ページに正しく設置されているか確認しましょう。
- フィルタ設定の確認: GAのフィルタ設定を見直し、不要なフィルタがないかチェックします。
- ブラウザ設定の理解: 主なブラウザのトラッキングブロック設定を理解し、GAでトラッキングが行えるように調整します。
- リダイレクトの確認: リダイレクト設定が正しく機能しているか確認しましょう。
これらのポイントをしっかりと確認し、適切な対策を講じることで、GSCとGAのデータ差異を減らし、より正確なウェブサイトのパフォーマンスを把握することができます。
